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Channel: Foresight »安全保障の部屋
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沖縄防衛局長の更迭……真の欺瞞者は誰か?

 防衛省沖縄防衛局長が、記者懇談会における環境影響評価書の提出時期に関する「不適切発言」で更迭された。相手がタテマエで賛成できない結論を、形式上、より上位の権威をもって押し付けたようにすることを、官僚用語で「ゴーカン」と言う。普天間基地の県内移設はまさにその典型だった。「同意はできないが、国防は国…

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金正日の死は体制崩壊の序曲

<神話なき権力移譲>  金正日の突然の死去により、金正恩を「強盛大国を達成した英雄」に仕立てた上で権力を移譲するという世襲の正統性を描いたシナリオが狂った。...

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金正日が死去しても北朝鮮軍は混乱しない

  北朝鮮の金正日総書記死去を受け、日本のメディアは読売新聞が「肩書も威信もない正恩氏、軍の暴発ふせげるか」と報じたのをはじめ(12月22日8時52分配信)、軍の混乱を危惧する報道が数多くなされた。 軍隊には部隊序列や指揮系統が厳然と存在する。戦時を基本として考えられた軍規には、指揮官の…

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武器輸出の解禁が招く防衛産業の崩壊

 政府は、昨年末、武器輸出3原則の見直しを発表した。「米国以外の国とも、防衛装備品の国際共同開発・生産を可能にして、先端技術の獲得と防衛産業基盤を維持・高度化するとともに、平和貢献・国際協力に伴う装備品の供与を可能にする」というものだ。いずれも、目的外使用や第3国移転については、日本政府の事前の了…

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自衛隊の憲法上の根拠と迷走:田中防衛相答弁は間違いではない

 田中直紀防衛大臣の「素人ぶり」が連日話題になっている。2月2日の衆議院予算委員会でも、「自衛隊が合憲とされる根拠」に関する自民党石破茂衆議院議員の質問に対し、役所の用意した資料に従って憲法第9条第1項と答弁した。石破氏は、そうではなく、世に言う「芦田修正」によって自衛隊が正当化されると論じ、田中…

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尖閣を巡る新たな火種と政治の真価

 日本政府は、領海基線を構成する尖閣周辺の無人島に名前をつける決定をした。年内に、国土地理院の地図に載せる方針だ。これに対し中国は、1月17日付け人民日報紙上で「尖閣は中国の核心的利益」と断じる論評をした。これを受け、日本では、産経新聞が2月3日付けの社説で「中国が本気で尖閣諸島を狙ってくるサイン…

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民間事故調報告……やはり最低の総理だった

 福島第一原発事故に関する民間事故調査委員会の報告書が発表された。現場の混乱、関係機関相互の連携の不備に加えて、司令塔である総理官邸が機能不全に陥っていた様子が生々しく明らかにされた。 報告書は、巨大津波と原発の電源喪失という「想定外」の事態に対応するマニュアルがなく、関係者が統制された行動を取れ…

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決定打なき新たな核ゲームの始まり――北朝鮮とイランへの米国の対応

「悪の枢軸」から10年ブッシュ米国大統領による北朝鮮・イラン・イラクを名指しした「悪の枢軸」演説から10年が経つ。核開発阻止の趣旨に反して、イラクでの戦争は徒労に終わり、北朝鮮は2度の核実験を実施し、イランは核開発を続けている。 先日、米朝間で「ウラン濃縮の停止」と「栄養補助食品の提供」という電撃…

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北朝鮮の「花火」にあわてる必要はない

 北朝鮮は、金日成生誕100周年を記念して、4月に人工衛星と称して、ミサイルの発射を強行すると発表した。「いかなる弾道ミサイル技術を使用した発射」を禁止した国連安保理決議1874に違反するとともに、先の米朝合意の内容を覆すものである。...

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裏返った「COIN」は元に戻るか? アフガニスタン戦略に苦悩する米国

 サラエボ事件、盧溝橋事件をはじめ、「一発の銃声」から戦争となった歴史がある。戦争では、より多くの銃弾を最後まで撃ち続けたほうが勝つ。20世紀、国家間の近代戦における「勝利」とは、破壊と殺傷による敵国の屈服を意味していた。 一方、今日の「破綻国家」に関わる国内治安を巡る戦いでは、より多くの敵を殺す…

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マイクが拾った「深イイ話」……核サミットにおける米露首脳の内緒話

 先月下旬、ソウルで開催された「核サミット」の際に行なわれた米ロ首脳のひざ詰め会談の一部がマイクに拾われて、取材のため入室したメディアに知られて報道されるという「珍事件」があった。 両国は、欧州へのミサイル防衛網の配備をめぐって対立を続けている。「暴露」されたのは、オバマ米大統領が「秋の大統領選挙…

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北朝鮮ミサイル発射情報の遅れ(過去の失敗の教訓は生かされたか?)

 4月13日朝、北朝鮮は「衛星」と称するミサイル発射を強行した。メディアや韓国政府は、発射数分後に「ミサイルの発射」を公表したが、日本政府が「何らかの飛翔体の発射」について公表したのは40分後だった。本物のミサイルなら、すでに日本に着弾している。何故こんな失敗が起きてしまったのか。 私は、2006…

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「石原発言」が開けた尖閣諸島問題「パンドラの匣」

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北朝鮮のミサイル発射に対する周辺国の反応

 北朝鮮による人工衛星打ち上げと称するミサイル実験に対する周辺国の眼は冷めている。その理由は、1つに、実験自体が失敗に終わり、深刻な問題を引き起こさなかったこと。そしてもう1つに、北朝鮮によるミサイル脅威は、その周辺国にとって既知の脅威となっており、ミサイル打ち上げが、特に地域の戦略環境に緊張や変…

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専門家大臣の功罪

 「素人」の田中直紀氏にかわって、拓殖大学教授の森本敏氏が防衛大臣に起用された。誰もが認める安全保障の専門家であり、民間出身の防衛大臣として注目されている。 日本国憲法によれば、閣僚の過半数は国会議員をあてることになっている。また、閣僚は「文民」でなければならないが、この規定に抵触するのは、「現役…

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オスプレイ――固定翼機でも回転翼機でもなくなる「魔の瞬間」

 米海兵隊が沖縄に配備を予定している新型機V-22オスプレイが、モロッコに続きフロリダでも、訓練中に墜落事故を起こした。米軍によれば、パイロットの操作に関わる「人為的なミス」が原因で、「機材に問題はない」と言われている。...

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観念に踊る憲法論議……何のための集団的自衛権か?

 政府の国家戦略会議フロンティア分科会「平和のフロンティア部会」(部会長・中西寛京大大学院法学研究科教授)は、7月6日、報告書を発表し、「武器使用原則や国連平和維持活動五原則、集団的自衛権や海外での武力行使をめぐる憲法解釈」の見直しを提言した。野党自民党は、7月4日、国際連合憲章に定められた自衛権…

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オスプレイの安全について日本政府がなすべきこと

 航空機の開発から運用開始に至るまでに発生する重大事故は、運用開始以降に比べれば、高い確率で発生する。また、運用開始以降について、オスプレイに係る発生率は、その配備への消極論に影響されてデータが扱われているためであろうか、他の航空機と比べて高い数値が報道される傾向にあるのではないだろうか。 回転翼…

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北東アジア地域の古典的領土問題

 C・V・クラウゼヴィッツの『戦争論』は、戦争の正当性を言い、「戦争を仕掛けることの後ろめたさ」を「政治の延長である戦争」という概念で払拭して、戦争好きの為政者を後押しした。アメリカ合衆国は、その建国にあたって、「マニフェスト・デステニィー」、すなわち「この大陸は神が我々に与え給うた大地」であるこ…

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尖閣をめぐる危機管理:次の一手は?

 尖閣への中国人活動家の上陸に対して、政府は、入管法違反でその身柄を拘束し、強制送還した。2004年の小泉内閣当時の対応と同じだ。今回の対応について、自民党は、巡視船にレンガを投げるなど犯罪の容疑もあるとして批判しているが、2004年の事例でも、中国人活動家は、旧神社施設を破壊し、器物損壊容疑で逮…

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